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Irregularity

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変則的なコンセプト

オーセンティックモーターサービス代表、川村直樹が今から8年ほど前に不運にも火事で燃えてしまったXR1000をベース車両として引き取り、カスタムに着手。真っ黒に焦げたエンジン&フレームを再生し、独自のコンセプトで組み上げられ、2005年のヨコハマホットロッドショーに出展された。この車両は作り手の好きなモノの集合体で、あえて統一感を求めずにまとめあげることに留意され製作。極めて変則的なコンセプトであるが、その結果として新しいテイストを表現できるようにと考えられている。

 

フロントフォークは伊国セリアーニ製35mmを装着。6インチライトのボリューム感も作り手の拘りである。フューエルタンクは英国製オールドピーナッツを二つに割って、さらに上下逆に装着されている。斬新なアイデアであるが、オーセンティックにとってはごく当たり前のアプローチだという。エンブレムは純正をカット。50~60年代のホンダドリーム4Eをイメージソースにステンレスの無垢棒で製作されたリブが配されている。キャブはミクニのTMR36mmをダブルで装備し、エンジンのリアバンクがよく見えるようショートマニホールドをワンオフ製作し、キャブは追い込んで取り付けられている。

 

ハンドルライザーはS&Sのコンロッドを流用。ステム周りは補強とデザインを兼ねて、ヒレのようなモディファイが施されている。ステムのネームプレートはA.A.Rからリリースされている現行品を加工。プライマリーサイドからダウンチューブを回り込み、キャブサイドに取り回されるワンオフマフラー。そしてシートカウルはXRTTをイメージし、XR用タンクのエンド部分をカットして使用している。

 

京都の老舗ショップに6年間勤め、27才で地元の大津市にオーセンテックを立ち上げ、今年で6年目を迎える川村は言う。「あくまでも主役は乗り手、オーナーだと思っています。それぞれのオートバイとの付き合い方、乗り方なんかを汲み取って、カスタムの方向性やエンジンの味付けを考える。個人のスタイルを尊重し、それをサポートするのが僕の仕事です」。

 

Machine Detail Check!

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    フロントフォークにはセリアーニの35mmフォークを装着。あえて大き目の6インチライトでバランスを崩し、ボリューム感を演出している。

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    工場に転がっていたというS&Sのコンロッドをハンドルライザーに流用している。アイデア次第で、不要パーツも蘇るという好例と言える。

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    シートカウルはXRTTをイメージし、XR用タンクのエンド部分をカットして使用。ホワイトレザーをスタッズで打ち込み無二の存在感を入手。

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    ステム周りは補強とデザインを兼ねて、ヒレのようなモディファイを採用。ネームプレートはA.A.Rからリリースされている現行品を加工。

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    上下逆に取り付けられ、さらにエグリ加工が施されたピーナッツタンク。タンクエンブレム&ステンレスのリブがオリジナルテイストを醸す。

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    火事で真っ黒に焦げたエンジンを再生。キャブはミクニのTMR36mmをダブルで装着。ワンオフ製マニホールドでエンジンの表情を強調。

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    プライマリーサイドからダウンチューブを回り込み、キャブサイドに取り回される2in1のワンオフマフラー。荒々しい造型も意図したもの。

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    カムカバーがカットされ、エンジンの雰囲気を一新。マフラーは汎用のゴードンフィッシュをモディファイし、独自のフォルムとしている。

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    製作者曰く「間に合わせ」というオイルタンクは灯油ストーブのゲージ付きタンクを流用している。キャップはBSAのオイルキャップを装備。