メイン画像

episode.10

オリンピック

写真 写真 写真 写真

──とあるまったりとした週末の夕暮れ。ヒデモ工場内にはいつもの面々。「なにしてんね、ボケ。なんで打たへんね、ぼけっ! 」っと、携帯での野球観戦に没頭している一人に対し、別の一人が「おっさんやんけ」と苦笑する。人の趣味は千差万別。とは言え「男の趣味=野球観戦」なんて定義はかつての昭和黄金時代の遺物なのか。しかし、このオリンピックイヤーの夏。スポーツ観戦に没頭したくらいで「おっさん」扱いされてたまるか! ……と言う訳で、好きなモータースポーツについてお話しいたします。

 

極限状態の中、300キロオーバーで駆け抜ける世界最高峰のオートバイレース。振り返るは、2001年の500ccロードレース世界選手権。翌年には4ストローク990ccのマシンで戦うMotoGPクラスへの変更が決まっていたので、500ccクラスでは最後のシーズン。前年から圧倒的な強さを発揮し始めたバレンティーノ・ロッシ。唯一対抗したのは同じイタリア人のマックス・ビアッジ。殴り合いまでしてしまうほどの犬猿の仲で確執ある2人。開幕戦の舞台となった鈴鹿サーキットでの2人の戦いはあまりにも有名で、今でもファンの心をグッと掴んでいる場面。

 

最終コーナーでアウトから抜きにかかったロッシに肘打ちをくらわせコースアウトさせたビアッジ。240キロからあわや転倒!! かと思わせる場面。その1周後の第1コーナー進入でビアッジを追越したロッシはコーナー途中でビアッジに向かい中指を立てて見せた。完全にシビれた瞬間だ。

 

ロッシの圧倒的な強さにまるでかなわなかったビアッジ。同じマシンに乗れば絶対に負けないと豪語し、2005年YAMAHAからHONDAに移籍。しかし、同じマシンになってもロッシには歯が立たなかった。結局一度もチャンピオンになることはなかったビアッジ。ロッシさえ居なければと幾度も思ったことだろう。そんな哀愁漂うビアッジを嫌いではない。それこそが「趣味=スポーツ観戦」に秘められた、男のロマンそのものだからだ。

 

「FASTER」
2001年~2002年シーズンを中心にMOTO GPの舞台裏に密着、その魅力に迫るドキュメンタリー映画。肘打ち事件も解説してます。今までMotoGPを見たことがない人にもお薦めの一本。……スポーツ観戦を好きになるきっかけに、是非どうぞ。

 

バナー