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episode.14

改めてBOSS

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昨年の11月初めに「左撓骨遠位端粉砕骨折」と言うあまり聞き慣れない骨折をしてしまった。その間3ヶ月あまりカメラから離れて過ごした。骨折してからカメラを持たない日が8週間続いた頃が一番堪えた。なぜかカメラを触りたくなかったし、触りもしなかった。見たくもないのでカメラバックの中に入ったままだった。11月、12月、1月のバイク関係のスケジュールは心の中では全て無いと決めた。その頃は毎週レントゲンの画像を見て骨が順調に付いて来たので先生があまり無理をしないようにと言っていた。

 

お正月の頃はまだ500ccのペットボトルの重さ以上の負荷をかけないようにと言われた。しかし実のところ左手が痛くても早く撮影をしたかった。撮影(仕事)をするからには100%それに答えなければならない。一度ロケに出たら編集部の意向に沿うように、いやそれ以上の内容の物に仕上げるように撮影をしていく、これは至極自然な事。早朝であろうが深夜であろうがそんなことはおかまいなし(多々自分のペースで撮ってる時もある)。

 

暫くの間、玄関の隅の方に寂しく佇んでいたWESCOブーツ。へそを曲げてしまって履かせてくれないんじゃないのかな。相変わらず黒く鈍い光を放っているBOSS。久し振りに足を入れるときは少し緊張感があった。どんな感じなんだろう、素直に足が収まってくれるのだろうか少し心配をした。何処にもあたりが無いか足首をゆっくり入れて行くと意外とすんなりと収まってくれた。昨日履いたばかりのような感触が蘇って来る懐かしいこの感じ、そうだこの感触だ。親指から踵、足首から脛まで真綿のように全体を優しく包み込んでくれるこの安心感は何事にも代え難い。

 

今回4日間の九州ロケに行かせてもらった。羽田空港のX線検査の時このブーツだと難なくサーッと脱いで、検査が終わったら又すぐ履けるこの気軽さ。鹿児島まで2時間余りのフライトでも苦にならなかった。現地では土であろうが砂浜であろうが雨が降ろうが遠慮なくどこにでもどんどん履いて行ける。このブーツは本当にタフなやつだ。時々体の方が負けそうになる。撮影の合間にでも何気なく足もとを見るとWESCOのBOSSを履いていると言う事を改めて認識させてくれる。「ああ、良いブーツを履いているなあ」と同時に、一生涯こいつと付き合おうと思う。今日のように雨と風が強い日でもこのブーツだと、じゃあこれから散歩でもして雨の桜も風情が在っていいよと誘っている。

 

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