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episode.12

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あらいぐまラスカル/其の弐

さて前回の続き、あらいぐまの捕獲後近所の人達と話し合った。話し合ったといっても両隣の2件だけである。まったく被害の無い右隣の方は、餌をあげたり、幼児用のプールで遊ぶ(勝手に)あらいぐまを可愛いなどと言っている。うちの被害はというと、これが大概しれてて、猫の餌を食べたり、メダカの餌をかじってたり……。ちょっとムカつく事では、水連鉢で飼っているメダカやエビを食い、水草などもめちゃめちゃにし、掘り返したりする。「まーまーまー」、といったところか……。

 

ひとつ面白い話では、一度水連鉢がビワでいっぱいになっていた。当時あらいぐまの仕業と知らず、うちの一番下のチビの悪戯と思っていた。水連鉢にビワが山盛りである。「おいおい、あれは止めてくれ!」と言ったら、「そんなん知らん」と言う。「???」。よく考えたら繋がる。あらいぐまが洗って不味いからほったらかしてたのだ。可愛いないっちゅうねん! 洗ってても!

 

さて、まともに被害のある左隣さんは、山に登る道側というのと、住み着いていた空き家が隣にあるというのと、そして何よりボロい。うちと同じ昭和初期の建物だが、手入れされてない。侵入経路があちこちありそうな家だ。息子さんが居るが学生で、実質お母さんの女手ひとつなので重たい仕事などよく請け負う。息子さんと僕の関係は、例えると映画「グラントリノ」だ。木を切ったり、雑草抜いたり、水道管直したり……。そして極めつけがあらいぐま進入! 当然ヘルプが入る。マグマ大使の笛みたいなもんで、「ピロピロピー! ピロピロピー!」、ゆ~感じだ。よくよく聞くと、家の前に頻繁にあらいぐまが居て、逃げないらしい。野良猫にエサをあげたりする方なので、あらいぐまも居着いたんだろう。隣に巣もあるし。女性だからあらいぐまもなめるのか? 威嚇しても逃げないらしい。家の周りの物を荒らされたり、野良猫襲われたりと怖い、どうしようという相談だ。

 

僕は色々調べ、市に依頼し捕獲ゲージを設置する事にした。市も「神戸市アライグマ防除実施計画」というのがあり、あらいぐま駆除に積極的に取り組んでいる。するとどうだろう、これが入れ食いである。ゲージを仕掛けるとすぐにあらいぐまは入る。こんなに居るのか……正直びっくり、くりくり、くりっくり! だ。たまにハクビシン、イタチが入ることもある。が、圧倒的にあらいぐまだ。平日のうち週に3匹ペース。大柄で凶暴な奴や、貧弱でちょっとかわいそうな奴もいる。複雑だ。ジブリじゃないが、やっぱり共存は難しいのか……。

 

直接被害が無いと殆どの人はかわいそうと言うだろう。僕もそうだ。これが直接被害にあうと話は変わる。家の周りを荒らされ、糞をされ、野良猫襲われ、野菜や果物食われ、家に侵入、どうしようもない。問答無用に駆除だ。でも流石にゲージに入った弱った奴をみるとちょっと悲しい気分になる。しかし、この場所だけでこのペース。凄い繁殖力だと思う。そして外敵がいないんだろう。街中でも見かけるくらいだ。これはこの夏の話で、このままだとキリがないのでいつまで捕獲を続けようなどと、夜ベランダでビールを飲みながら嫁に相談していた。そのタイミングに屋根の上からゴソゴソ物音がする。見上げると隣の屋根に見た事もない動物が居た……。ハクビシン(当時初めて)だ。また「ザ・ワールド」に掛かる。時間が止まった。茫然と見上げる僕達を見下ろし、ハクビシンは鼻をクンクンさせ、ぴょんと家の屋根に飛び移って来た。「なんでやねん!!」。思わず、ハクビシンに突っ込んでしまった……。距離は2m位だ。なめている。暫く捕獲ゲージは続けないといけない。終り。

 

次回は、文字数の関係で伝えきれなかった「あらいぐまVS僕 屋根裏の決闘! 熊なのか! 人間なのか!! 爪対拳の終わりなき戦い エピソード4」。そして 「ハクビシンVS僕ちゃん 屋根の上の激闘!! 落ちたら負けよ!! まさしくデス・ゲーム! 地上10mの空中戦!! 最強! 野生のネコ科ハクビシンに挑む! フリッカージャブが通じるのか!? でるのか!? デンプシーロール!! いやブーメランフック!! それともギャラクティカマグナム!!!!!」を2本立てでお送りします。これぞ日本版「グラインドハウス」て、言うのはウソでみなさんペットは捨てないように!

 

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