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episode.03

The story of Japanese custom paints.
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今でこそ各都道府県に一人は必ずいるのではと思わせるピンストライパー。こんなに増えるとは誰も思わなかったのでは? 一番の理由はコンプレッサーやスプレーガンなどの大掛かりな道具を使わずに、筆とペンキさえあれば、どこでも誰でも始められる手軽さだと思います。

 

僕がピンストライプと初めて出会ったのは横浜に住んでいた20数年前。ちょうどムーンカフェがオープンしたてのエリア1にチャリでちょくちょく通って、お店のそこかしこに描かれている模様を見て「なんだか難しそうな、でもきれいな線だなぁ~」って印象だった。2回目か3回目かのホットロッドカスタムショーに初めて行き、デモンストレーションで筆を走らせるワイルドマン石井さんを見て、こんな大勢の人前で顔色一つ変えずに平然とマスキングも何もしないで線を引いていくこの人は何者だ? って驚いたものです。

 

レタリング、いわゆる文字描きはそれより前に知っていて、横浜在住以前の練馬時代に趣味半分でペイントしていたヘルメットには、今思えば超ヘタクソながら筆で文字を入れていました。カウリングにネームを入れるのがアメリカのAMAを走るレーシングマシンに多く見られて、その筆書きの味のある柔らかいカーブなんかは良くまねしたものです。思ったように筆が動かせるようになると、それはもう描くことっていうのが楽しくてたまらなくなっていきます。工場中の目につくもの、いろんな所に描きまくった大成長時代に突入です。

 

ところがただ単に描くだけではなくその歴史や、バックグラウンド、先人達の残していった作品などを目にしたり同時期に始めたアーティストの作品なんかを見たり聞いたり、知れば知るほど自分のスタイルっていうのも大事だなと気づく時代がやってきます。簡単に始められるだけにその奥深さは半端ではありません、難しいことは抜きにしても知ると知らないでは全然違います。悩んだり迷ったりした挙げ句にやめてしまう人も見てきました。

 

そんな紆余曲折時代を過ぎると、気持ちも安定してどっしりと構えて筆とペンキに向き合うことが出来る熟成時代に入ります。そうすると自分のスタイルも確立され、幅を広げるだけの経験も積んでいるのでまたまた描くことが楽しくなってきます。こうして僕とピンストライプというのは切っても切れない関係になっていく訳です。今では道具やペンキなんかもいろんな種類が出回っており、趣味で始めるにも本当にいい環境になっていると思います。皆さんもぜひ描いてみましょう! たまにイベントやミーティング会場なんかで自分が何年も前に描いたピンストライプや文字が少しかすれて残っているバイクやヘルメットを見かけると、ホント嬉しくてビールのペースも上がるってもんです(笑)。

 

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