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episode.11

安易な個性やノリが “自由な発想” ではお先真っ暗

「単に自由なだけでは、意味のあるカタチに出来ないもの……」

 

「不自由があってこそ、細部にわたり理念や思いが織り込まれる」

 

なんともま~堅苦しいつかみでコラムをスタートしてスマン(苦笑)。でもこれが僕の信条なのだ。BIKE(MOTOR CYCLE)を扱う仕事柄、単に乗り易くするならばキャスティングを寝かしたロングフォークのCHOPPERなんぞは、見てのとうりもっての他だし……、誰でも簡単にエンジン始動できて、ブレーキは効き癖など無い素直なハンドリングの壊れないバイクは、今のご時世、当たり前過ぎて魅力が薄いように思われるが、実のところどうだろう!?

一見 “自由な発想” とは思えない “普通” のモノは全て数知れずトライ&エラーを繰り返し安定させた努力の賜物で、それらを適度(!?)にバランスを変え(ダメにして……苦笑)、良く言えば個性的な仕様・フォルムにカタチを変えるのが、CUSTOMの世界となっている。ハンドルバーひとつを取っても同じことで 、幅や高さ・角度が人間工学を気にしなければなんでもアリで、所謂 “自由” ってことだ……残念ながら。

 

TASTEと言うか、僕が最も意識してるのは、単純にデザイン優先では無く「動かし難い機能はそのままに」どう魅力的なアプローチができるか……ということ。「動かし難い=必要不可欠」な条件は、とどの詰まり いじり手にとって “不自由” な訳で、これを踏まえての説得力あるモノ作りはハードルが高い分、とても面白いのだ。

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NO/RAREのプロジェクトのシルエットとディテイルは、基本的に無駄の無いタイトなデザイン・仕様でビルドアップ。このヒントは、楽器(ギター)のデザインからのフィードバックが多い。例えば1954年に生まれたFenderの “Stratocaster” は、ボディーシェイプにそれまでの各社(Gibson……etc)モデルよりも更に人間工学が織り込まれ、より体にフィットするよう作られている。デタッチャブルネック仕様も生産性やメンテナンス性に優れている。合理的な中にもクラフトマンシップが息づいているんだ。

 

世の中を見渡せば、溢れているすべてのモノの完成度が高い現在、つい “不出来” なアナログに魅力を感じてしまうもの(大好きなCHOPPERも……)。だがそこに甘んじてるだけではクリエイトとは言えないはず。 もっと好奇心を持ちながらも、理にかなったアプローチを目指さなきゃあ意味が無いし進歩も無い! ”Creator” であり “Pro” であり続けるならば……。

 

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