episode 112 厄祓い #01

撮影に向かう途中、
こんな時におねだりが……

2005年の納車から、気がつけば8年の付き合いになる我が愛しのカマロ。毎日絶好調! と言いたいところだが、つい先日些細なトラブル、もといおねだりを食らった。本題に入る前に、この「おねだり」の定義について少し話そう。僕はパンヘッドやカマロの故障をトラブルとは言わず、おねだりと呼ぶことにしている。理由は単純明快。その方が心すこやかに故障の原因と対峙できるから。そもそもそんな古い乗り物に乗っているんだから、いちいち小さな故障に目くじらを立てても仕方がないし、気が滅入るだけ。言わば「惚れた弱み」というヤツだ。

 

それはカマロで水戸のシェイキンに向かうときのことだった。3.27発売HBJ131号のWEB連動企画として、清水さんの動画を撮るのが目的だ。川崎の自宅から慢性的な渋滞に蝕まれた首都高を抜けて常磐道へ入り、守谷SAでようやくひと休み。ガソリンスタンドでハイオクを満タンにしてエンジン始動……と思いきや、セルモーターが回らない。「???」。ここ数ヶ月、イグニッションキーの接触不良が見受けられたので、てっきりその症状が出たものだと思い、キーをグリグリと回してみる。いつもならこれで接点が繋がりエンジン始動となるのだが、今日は勝手が違う。ひとまずスタンドのオヤジさんに手伝ってもらいカマロを押してピットスペースへ移動し、原因を探る。

 

これは少しばかり面倒なことになりそうだ。考えられるのは前出のイグニッションの接触不良とセルモーターの不具合くらい。どうしたものかとまずはボンネットを開けてみる。そこで目に入ったバッテリーの見慣れない佇まいに合点がいった。なるほど、そういうことか……。バッテリーが塩のようなものを吹いて鍾乳洞みたいになっている。これじゃエンジンが掛かるはずはない。すぐにスタンドのオヤジさんに換えのバッテリーはないかと確認してみたが、こんな大きなバッテリーの取り扱いはないとのこと。これはかなり面倒なことになってきた。

 

JAF呼んで撤収か? しかし撮影が……。しばし考えてみたが、まったくいいアイデアが浮かばない。そこでオヤジさんのススメもあり、ダメもとでバッテリーのジャンプスタートを試してみることにした。接続する相手側のバッテリーが弱くセルが勢い良く回らないが、なんとかエンジンを掛けることができた。ん? 鍾乳洞でもエンジン動くのか? 大丈夫なのか? 行けるのか、水戸まで? こうなったら腹を括るしかない。いざ行かん!

 

厄祓い #02へ続く。

 

ここで一句。
「なんて日だ! エンジンルームは 鍾乳洞」

少し字余り。