episode.168 カマロ愛、考察

今でもエンジンをスタートさせるときは気持ちが高ぶるし、
そのスタイリングに見とれることだってある

2005年に手に入れた1967年式のシボレーカマロ、通称「ベビーカマロ」。気が付けば乗り出してから今年で10年目に突入していた。10年ひと昔とはよく言うが、光の速度で情報が飛び交う現代において、50年近くも前に作られたクルマに10年乗り続けるということはとても物珍しいことなんだと思う。

 

50年前のアメリカ製自動車が快適か、快適じゃないかと問われたら、僕は快適だと答える。しかし今の国産車と比べれば、間違いなく快適とは言えない。例えば今のトヨタは助手席の窓が突然開かなくなるようなことはないだろうし、ニッサンはフューエルポンプからガソリンが吹き出し、駐車場をガソリンの海に変えてしまうことなどまずないだろう。ホンダなら謎の電気系トラブルでエンジンがストールし、真冬のレインボーブリッジでクルマを押してパーキングエリアに避難することなどないはずだ。

 

 

しかし僕のカマロは100キロ+αで走れるし、多少我慢すれば5人も乗ることができる。もちろん僕は100キロで走れないし、ましてや4人を同時に抱えることなんてできない。カマロは快適だ。僕にはこれで十分。カーナビもパワーウインドウも集中ドアロックもないし、シートは1ミリもリクライニングしないが、そんなものがクルマの本質に大きく影響するとは僕は思わない。

 

カマロにはそれに余りある魅力がぎっしりと詰まっている。シンプルかつグラマラスなボディーラインとワクワクするような乗り味。今でもエンジンをスタートさせるときは気持ちが高ぶるし、そのスタイリングに見とれることだってある。

 

どこに価値を置くかによって物事の見方は大きく変わってくる。何かと比べる必要などないのかもしれない。ただトラブルなんて、ないに越したことはないが。

 

 

ここで一句。

「ひとりでも 意外に押せる ベビーカマロ」
少し字余り。

 


ホットバイクジャパン.com編集部

成田恒一 Kouichi Narita

京都生まれの京都育ち、生粋の京都人という妙なプライドがチャームポイント。HBJ編集部員になり13年目(途中ブランクあり)にしてHBJ.comを立ち上げる。東京に来て25年以上たつも、未だ京都弁が抜けない。趣味は物欲。趣味を超えてその物欲で生きていると言えなくもない、もはやライフワーク。ちなみに特技も物欲である。そして2005年、勢い余って67年式カマロを購入。目下のターゲットはD5。