episode.198 THE POWER OF CUSTOM PAINT

何年経っても色褪せない
時を超えるカスタムペイント

現在ロナーセイジで製作されているパンヘッド。ちなみに僕のパンヘッドではなく別の車両の話しなんだけど、そのカスタムペイントを見て完全に骨抜きにされてしまった。洗練されたシックなカスタムペイントとでも表現すればいいのだろうか。ベースのカラーリングは一見すると黒なんだけど、ほんの少しだけ紫がかったパールブラックがベースカラーとなっている。フューエルタンクには斑模様のバリケイテッドリーフとシルバーのピンラインでタンクのフォルムを強調。このライン取りが絶妙で、これ以上はないというくらい完璧なラインを描いている。

 

ここでこのフューエルタンクのフォルムについて少し触れておきたい。サイドから見るとタンクキャップの位置を頂点とし前後に傾斜した極めて変則的なフォルムと言える。サイドにはボリュームを持たせ、上面には薄っすらとリブが立てられている。このタンク、単体で見るとその個性ゆえにうまくまとめ上げることは至難の技だと僕には思われた。しかしどうだろう。前出のピンラインの視覚的効果で違和感など微塵もなく、見事にまとめ上げられている。

 

 

さらにリーフの内側はゴールド、グリーン、ブルー、ピンク、ホワイトを使ったラップ塗装でまるで工芸品のような雰囲気に仕上げられている。極めつけは光によって浮かび上がるタンク上面にあしらわれたフラワーモチーフのデザインだ。サイドのラップ塗装と同じカラーを使って複雑にぼかし描き込まれている。

 

決して大きく主張するカスタムペイントではないが、この綿密に計算されたペイントのチカラはそれ以上のものだと思う。何十年経っても色褪せない、時を超えるカスタムペイントだと僕は確信している。

 

ここで一句。
「侘びと寂び この美意識こそ 1000の沈黙」
少し字余り。

 

取材協力
ロナーセイジ
住所■茨城県小美玉市大笹470-12
電話■0299-48-3787
休日■火曜日


ホットバイクジャパン.com編集部

成田恒一 Kouichi Narita

京都生まれの京都育ち、生粋の京都人という妙なプライドがチャームポイント。HBJ編集部員になり13年目(途中ブランクあり)にしてHBJ.comを立ち上げる。東京に来て25年以上たつも、未だ京都弁が抜けない。趣味は物欲。趣味を超えてその物欲で生きていると言えなくもない、もはやライフワーク。ちなみに特技も物欲である。そして2005年、勢い余って67年式カマロを購入。目下のターゲットはD5。