episode.28 ミッドセンチュリーの乗り味

ひとの五感に訴えかける
等身大の乗り味

前回5月9日の更新で、パンヘッドの造型的な魅力について話したが、今回はその乗り味について書こうと思う。ハーレーのアイデンティティーたる、挟角45度オーバーヘッドバルブV型2気筒エンジンが、さらなる進化を遂げた1950年代。1957年式の僕のパンヘッドはアメリカが最も強かった1950年代に生み出された後期型モーターである。世界を牽引すべく、当時の技術者たちの夢と希望、持てる技術を惜しげもなく注ぎ込んだ結晶と言える。前期型パンヘッドに比べれば、洗練されたモダンな印象が強いエンジンである。

 

その乗り味をひと言で言い表すのなら「滑らか」という言葉に尽きる。スルスルと加速していくさまは、先代のナックルヘッドとも、後継機のショベルヘッドとも違うオリジナルテイスト。メカニズムの信頼性の高さや、ハーレーらしさに「鼓動感」を求めるのであればショベルヘッドに分があるし、ビンティッジモデルならではの紳士的な乗り味ならナックルヘッドに分があると言える。パンヘッドの滑らかな乗り味とは、ひとの五感にちょうどいい「等身大の性能」と言い換えることができる。これはもう好みの問題なので、個人の主観によるところが大きいが、ココロとカラダが心地いいと感じるちょうどいいサジ加減がパンヘッド最大の魅力だと思っている。やはりこのテイストは僕にとって別格!

カラダ全体で感じるパンヘッドの乗り味は、ひとの五感に訴えかける「等身大の性能」と言える。半世紀以上も前のプロダクツであるが、その魅力は今も色褪せない。

カラダ全体で感じるパンヘッドの乗り味は、ひとの五感に訴えかける「等身大の性能」と言える。半世紀以上も前のプロダクツであるが、その魅力は今も色褪せない。

パンヘッドは現代の交通事情でも十分に使える。しかも簡単には壊れないし、僕は真夏でもオーバーヒートの経験ナシ。もちろん、無謀な運転や扱いは厳禁だけど……。

パンヘッドは現代の交通事情でも十分に使える。しかも簡単には壊れないし、僕は真夏でもオーバーヒートの経験ナシ。もちろん、無謀な運転や扱いは厳禁だけど……。