episode 61 気化器調律/其の弐

アイドルミクスチャー調整の後、
いよいよジェット交換に突入

キャブレターのセッティングに入る前に、まずは僕の1957年式FLHパンヘッドモーターの基本的なスペックから説明しておこう。エンジン仕様によってセッティングが大きく変わってくるわけだからスペックはかなり重要と言える。僕のパンヘッドの排気量はストックの74ci.(=1200cc)ながらも圧縮比9.0のハイコンプピストンにシフトン製ハイカム、さらにビッグバルブ加工が施されている。吸排気系は今回の “気化器調律” の主役であるEキャブに、ファンネル+ロナーオリジナルのマッシュルームカバー、そして新調したばかりのマフラーは、ステンレス製2インチパイプを使った2in2ドラッグパイプというセッティングである。キャブレターセッティングには諸説あるので、あくまでも “僕のパンヘッドでは……” という超限定付きで、参考にしていただければと思う。

 

ではジェットを交換する前に、アイドルミクスチャーの調整からはじめよう。しっかりとエンジンを暖気(この季節なので、小1時間は走りたい)し、バイクに跨がって直立させた状態でアイドルアジャスタースクリューを締め込みアイドリングを1000~1200回転くらいに上げる。タコメーターが付いているわけではないので、あくまでも感覚で……。その状態からアイドルミクスチャーを締め込んでエンジンが止まりそうなポイントを探す。次は逆にアイドルミクスチャーを緩めていき、再びエンジンが止まりそうなポイントを探す。そしてこの間でエンジン回転が最も高くなる位置に調整する。このポイントでは僕のパンヘッドの場合、ガスが薄くなってしまったので、アイドルミクスチャーを半時計回りに1/4ほど回し、少し濃い目にセッティングした。

 

いよいよ本丸のジェット交換に移るわけだが、その前に加速ポンプは完全に締め込んで殺した状態にしておくことを忘れずに。あくまでも加速ポンプは急激なスロットルワークに対応した補助的なものなので。では今回はこの辺りで終了。次回は “気化器調律/完結編” をお届けしよう。

ドライバーで指しているのがアイドルアジャスタースクリュー。調整後はマーキングしておくことをオススメ。

ドライバーで指しているのがアイドルアジャスタースクリュー。調整後はマーキングしておくことをオススメ。

ドライバーを当てているのが加速ポンプの調整スクリュー。締め込むことでポンプの効きが弱くなる。

ドライバーを当てているのが加速ポンプの調整スクリュー。締め込むことでポンプの効きが弱くなる。

手前に見えるT字型のノブはエンリッチナー、その左がケイノサイクルスのアイドルアジャスタースクリュー。

手前に見えるT字型のノブはエンリッチナー、その左がケイノサイクルスのアイドルアジャスタースクリュー。